レンズの収差補正はオンオフスイッチを付けて欲しい、と以前に書いた。収差はレンズの欠点ではあるのだが、それも個性のうち、レンズの味だからである。それを補正するだけで、測定上のデータだけを良くするのはどうもひとつ気に入らない。そういうカメラがいくつかあったのだが、こんどのソニーα77、α65、NEX-7、NEX-5Nではちゃんと収差補正がメニューでオンオフできるようになっている。倍率色収差補正、周辺光量補正、そして歪曲収差補正であるが、ディフォルトでは色収差と周辺光量がオート(自動補正)で、歪曲収差はオフである。歪曲収差が初期設定でオフになっているのは、歪曲収差を補正するとわずかに画角が変わってしまうからだ。もちろん、オンにして、歪曲収差がほとんどゼロの状態を実現することができる。この機能がとくに有効なのはNEXシリーズで、マウントアダプターによって、いわゆるオールドレンズを使うことが多いからだ。そのうち、球面収差によるハロやコマ収差による周辺の乱れもレンズ側でなく、カメラ側の画像解析と画像処理によって行うことができるようになるかも知れない。その場合にも、ぜひとも収差補正のオンオフはワンタッチでなくてよいから、メニューで行えるようにして欲しい。とりあえず、ソニーの新しいシリーズはこの収差補正のオンオフだけでも気に入ってしまったし、有機ELのEVFもかなり一眼レフに近づいてきたのが興味深い。年内にほかの一眼レフやミラーレスカメラも出る可能性が高いので、じっくり比べて、私なりの結論を出したい。ともかく、初期のEVFはまるで使いものにならなかったが、技術の進歩はすごいものである。
今日は午後から出かけて、帰りがやや遅くなるかも知れないので、日記を早めに更新する。最近、一眼レフをぜんぜん使っていないのは我ながら堕落だが、フィルムカメラもここ数ヶ月まったく撮っていない。ライカにフィルムが詰めっぱなしになっている。
神代植物公園で。フィルムを詰めたライカからレンズを外して、マウントユニットに装着してみた。まずは、メーカーに敬意を表して、リコーGR21のレンズをLマウント化したものをMマウントアダプターで装着して、写してみた。このカメラはマニュアルフォーカス用にわざと画面を荒らして、ピントを合わせやすくする機構が入っている。リコーGXR、リコーGR21ミリF3.5、マウントユニットA12使用、絞りF3.5、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。