コンパクトデジタルカメラのスマートフォンに対する優位性は高倍率ズームと大きなセンサーによる高画質だろうと思っていた。ところが、ノキアからなんと1/1.2型のCMOSイメージセンサーを搭載したスマートフォン、ノキア808ピュアビューが登場した。しかも、総画素数は41メガピクセルと、35ミリ判一眼レフを脅かしそうな多画素である。アスペクト比4:3で38メガピクセル、16:9で34メガピクセルになるというが、それにしても単純に数字だけはニコンD800に匹敵するのである。ノイズを減らすために、「ピクセル・ビニング」技術によって5メガピクセルまで「ダウンサイジング」できるが、この場合には約28ミリF2.4相当のカールツアイスレンズが約28~78ミリ相当のズームレンズとして使用できる。ほかに、4倍のデジタルズームがあり、光学的には単焦点のレンズをカバーしている。OSにはSymbianという独自OSを採用しており、これがこのスマートフォンのネックと言える(その前にはノキアはWindows Phoneを採用していた)。ただ、ニコン1にも匹敵するような大きさのイメージセンサーを搭載してきた、という衝撃は大きい。このスマートフォン自体、というより、そのような方向性をほかのスマートフォンメーカーが考えてきたら、コンパクトデジタルカメラはますます厳しくなる。フィルムカメラがデジタルカメラとなり、家電になった時点から、ほかのデジタル機器との共存と競争はある程度は予想できたが、デジタル技術の進歩は想像を絶するものがある。今後、デジタルカメラとスマートフォンの競争はさらに激化し、メーカーの統廃合も進むものと思われる。
キヤノンEOS5D MarkIIとEOS50D(ともに2008年発売)のファームアップがリリースされた。まもなく発売されるUDMA7対応のCFカードとの通信安定性を図るものだという。しかし、疑り深い私は、なんとなく裏を読んでしまうのである。
深大寺境内で。階段を下りたら、だいぶ前をカップルが歩いていた。すぐにカメラを構えたが、点景としてもちょっと遠かったのが残念。富士FinePix X100、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO200。