ソニーのαシリーズはほかにはない独自のレンズ交換式デジタルカメラである。もともと、ソニーはミノルタ、コニカミノルタの一眼レフ事業を引き継ぎ、αシリーズのデジタル一眼レフを出してきた。しかし、2010年のα55、α33から透過ミラーを使った独創的な形式になり、それはα77、α65、α57、α37と受け継がれてきた。周知のように、透過ミラー(半透明ミラー)を使って、レンズ透過光の約30%を反射して、位相差AF光学系に入射させ、残りの約70%を透過して、イメージセンサーに入射させる。ファインダーはEVF(電子ビューファインダー)であり、イメージセンサーからの出力を表示するようになっている。つまり、一眼レフではなく(ミラーの反射光を利用した光学式ファインダーではないから)、かと言って「ミラーレス」ではない(透過ミラーを使っているから)。新しいジャンルのレンズ交換式デジタルカメラであり、個人的には便宜的に「透過ミラー」カメラと呼んでいる。ソニーはαマウントのカメラとしてはこの方式を続けるかどうかわからないが、個人的には続けて欲しいと思っている。それはハイエンドの一眼レフに匹敵する高速連写を固定式の透過ミラーで実現しているからであり、連写と高感度特性こそ「ミラーレス」カメラとはちがうレンズ交換式のあるべき方向性である、と思っているからだ。一眼レフはもうニコンとキヤノンにまかせておけばいいのではないか、と感じる。たしかに、ソニーα900は素晴らしい一眼レフファインダーを持ったカメラであったが、ニコンやキヤノンの牙城を脅かすには至らなかった。個人的な一眼レフ好きとしてはα900の後継機も作って欲しいが、透過ミラーのハイエンド機も見てみたい気がしている。すでに噂にはなっているが、はたしてどのようなカメラが出てくるのだろうか。
ニコンは「ミラーレス」カメラの第2弾であるニコン1 J2と11~27.5ミリF3.5~5.6を9月6日に発売すると発表した。ボディーのみ65,000円、標準ズームキット75,000円、ダブルズームキット85,000円の想定価格。11~27.5ミリ標準ズームはキットとしてではなく、単体発売され25,200円。「ミラーレス」カメラとしては低価格であるのが特長だ。
吉祥寺で。残暑はまだまだ続いている。これはカメラのEVFを使って撮影したもの。オリンパスOM-D E-M5、M14~150ミリF4~5.6、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。