デジタルカメラ時代と言われ、ライカでさえ完全にフィルムからデジタルにシフトしている今、依然としてフィルムカメラを作り続けているドイツのメーカーがある。言わずと知れた、ローライであり、現在ではDHW Fototechnik GmbH(
ここ)となっているが、本社工場はRollei-Werke Franke & Heideckeがあったブラウンシュバイクにある。そして、最近では、超コンパクトフィルムカメラの始祖と言えるローライ35も作っているのである。また、F&H以来の伝統的なフィルム二眼レフもローライフレックス2.8FX、同4.0FW(ワイドローライ)、同4.0FT(テレローライ)として製造している。また、「夢のカメラ」と言われたローライフレックスSLX(1974年)の後継として、AF機構を内蔵したリニアモーター式の6×6センチ判フィルム一眼レフ、ローライフレックス6008AFも作っている。さらに、6×6センチ判フィルム一眼レフで、AFにも対応し、さらにジナーおよびリーフのデジタルバックが使用可能なローライフレックスHy6 Mod2が2013年に発売されている。このように、フィルムカメラを主体にしながら、デジタル時代にも対応して行っているのがローライである。なお、ローライ製品の日本総代理店は1998年以来の駒村商会から、2012年にケンコープロフェッショナルイメージング(KPI)に変わっている。ハッセルブラッドの身売り話が噂となっているが、ハッセルブラッドも原点に立ち帰ったカメラ作りをしたほうがいいのではないか、と思う。
レンズのディストーション(歪曲収差)テストを兼ねて、店のシャッターを撮ってみた。実焦点距離は72ミリだから、約107ミリぐらいに相当する。電子補正はかかっていないので、少しディストーションが目立つが、じゅうぶんにシャープである。ニコンD7100、AF-S DX VR 18~300ミリF3.5~5.6G、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO400。