今回発表された一眼レフはそれほど多くないが、やはりキヤノンEOS 7D MarkIIは群を抜いた存在だと思う。65点オールクロス位相差AF、色とパターンを認識して自動追尾するEOS iTR AF、15万画素のIR+RGB測光センサー、蛍光灯フリッカー検出機能、そして毎秒約10コマの連写、RAWでも31枚までの連続撮影可能枚数、などハイエンドのEOS-1D Xに匹敵し、一部では凌駕している。EOS 7DではCFのシングルスロットだったが、EOS 5D MarkIIIと同様にCF(UDMA7)とSD(UHS-I)のダブルスロットになった。また、メニューも非常にキメ細かいものになり、各種の設定が可能だ。さすがに、APS-C一眼レフとしては大きく重いが、ほぼEOS 7Dと同じにとどまり、EOS-1D Xに比べれば負担は少ない。ファインダー内表示は透過型液晶により、視野内にも各種情報の表示ができるが、これは賛否両論があるかも知れない。ファインダー視野率は約100%がさらに正確になり、また倍率が1倍(50ミリレンズを∞に合わせて等倍)となった。35ミリ判換算で約0.75倍に匹敵するから、35ミリ判フルフレーム一眼レフと比べて見劣りはしない。価格が直販価格で、約208,000円となったのは予想よりも低価格である。22万円前後を想定したからだ。ただ、レンズキットをEF-S18-135ミリSTM、EF24-70ミリF4Lとしているが、新しい24-105ミリF3.5-5.6も加えてよかったのではないだろうか。いずれにして、ハイエンド一眼レフを除いて、もっとも高速動体に強い一眼レフであり、レーシングカー、列車、飛行機、スポーツなどの撮影に大きな威力を発揮するだろう。35ミリ判換算率が1.6倍であり、400ミリが640ミリ相当になるため、スポーツカメラマンもEOS-1D Xのサブカメラに使う場面が増えてくるだろう。ペンタックスK-3やニコンD7100を完全に抜き去ったEOS 7D MarkII、私ならタムロン16-300ミリF3.5-6.3と組み合わせると思う。11月初旬の発売だが、どのぐらいの反響があるのか期待される一眼レフである。
超望遠ズームでの花の接写。かなりオールラウンドに使えるので、このカメラはこのズームレンズ専用になりそうな感じだ。オリンパスOM-D E-M5、M75-300ミリF4.8-6.7、絞りF6.7、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO800。