カメラのレンズマウントは悩ましい存在である。単にレンズをカメラに装着するだけではなく、マウントのフランジバック(マウント基準面から撮像面までの距離)や内径を考慮し、最近では電子接点も考慮しなければならないからだ。キヤノンの現在のマウントは一眼レフ用EFマウント、バックフォーカスの短いEF-Sマウント、そしてフランジバックの極端に短いEF-Mマウントの3種類だ。ニコンは一眼レフ用のFマウントと、フランジバックの短いニコン1(CX)マウントの2種類。ソニーは一眼レフおよびTLMカメラ用のAマウントと、フランジバックの短いEマウント。リコー(ペンタックス)は645マウント、一眼レフ用および「ミラーレス」用のKマウント、そしてフランジバックの短いQマウントがある。オリンパスとパナソニックは現在のところ、マイクロフォーサーズ規格のマウントだけである。ライカはS用マウント、M用マウント、T用マウントと3種類をラインアップしている。サムスンはNXマウントのみである。こうして見てみると、キヤノンは一眼レフ用でも、一方方向の互換性を持たないEFとEF-Sマウントがあり、その上でEF-Mマウントがあるのは、リソースが分化してしまっているように見える。最終的には、EF-SマウントはEF-Mマウントと統合するのがいちばん自然のように思える。ニコンは「不変の」Fマウントをこれからも変えるつもりはないだろうが、大きなセンサーの「ミラーレス」カメラに特化したマウントを新規に開発してもいいような感じもする。ソニーとリコーは現状のままでとくに問題はないように思える。オリンパスとパナソニックはマウントがひとつというのはやや寂しい感じがするので、マイクロフォーサーズのシェアが目標に達したら、より大きなセンサー用のマウントを作ったほうがいいように思う。ライカやサムスンは海外メーカーであり、想像の範囲を超えてしまうので、ここでは語らない。以上のように、案外、マウントの問題では一眼レフ2強が新しい規格を出してもいいような時期に差し掛かっている気がする。
マイクロフォーサーズは望遠向きであり、しかも像面位相差AFを使えば、かなり便利である。ファームウエアもVer.2になった。オリンパスOM-D E-M1、M75-300ミリF4.8-6.7II、絞りF6.7、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO800。