キヤノンはEF 35ミリF1.4L II USMを10月中旬に発売する。価格は285,000円。色収差を補正するための新しいBRレンズを採用している。これは有機光学材料樹脂レンズのBR光学素子(Blue Spectrum Refractive Optics=青色スペクトル屈折光学素子)を光学ガラスレンズでサンドイッチしたもの。とくに、色収差補正がむずかしい青色光に対して、従来の低分散比・異常部分分散ガラスでも不可能だった補正が可能な高分散比・異常部分分散性を持つ。そのほかにもUDガラス(低分散比・異常部分分散ガラス)が1枚使われていて、全体で11群14枚という豊富なレンズ構成となっている。また、レンズ最前面にはSWS(Subwavelength Structure Coating)という波長より短い構成の特殊コーティングをして、フレア・ゴーストを低減している。さらに、水や油が付きにくいフッ素コーティングもしてある。このレンズは1998年発売のEF 35ミリF1.4L USMの約17年ぶりのモデルチェンジとなる。最短撮影距離は0.28メートル、絞りは9枚羽根円形絞り、フィルター径72ミリ。防塵防滴構造となっていて、大きさ・重さは80.4X105.5ミリ・約760グラム。レンズフード、ケース、キャップが付属する。これでキヤノンは色収差に対して、蛍石、UD、SUD、DOに加えて、BRという「新兵器」を持ったことになる。超弩級と言っていい35ミリF1.4レンズだけに、その描写、とくに解像度とボケ味、そして色収差が注目される。
これも何年か前に写したものだが、夏祭りだったと記憶している。カメラ雑誌のレビュー用に借りたカメラで撮影した。ソニーNEX-3F、E 18-55ミリF3.5-5.6 OSS、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。