今年のライカは例年になく、新製品ラッシュだった。まず、35ミリ判28ミリF1.7レンズ一体型のライカQ(Typ 116)が登場した。いままでのライカにないジャンルで、ライカMのレンズを一体型にして、レンジファインダーをEVFにしたようなカメラである。さらに、中判デジタルカメラのライカS(Typ 007)が発売された。このカメラは昨年のフォトキナで開発予告されていたので、サプライズではなかったが、ライカが中判カメラをこれからも続ける意志の表明だった。そして、ライカSL(Typ 601)が35ミリ判ミラーレスカメラとして、11月28日に発売される。ミラーレスカメラとしてはすでにAPS-C判のライカT(Typ 701)があったのだが、マウントの互換性を保ちつつ、超高精細のEVFを搭載し、手ブレ補正なども入れて、一眼レフのかわりにするという姿勢が見える。さらに、ライカM(Typ 240)からライブビュー機能と動画機能を省略したライカM(Typ 262)も発売されることになった。そして、噂ではライカ X-U(Typ 113)が登場すると言われている。これはAPS-C判のライカXシリーズのバリエーションだが、本格的な耐水、耐衝撃のタフカメラに仕上がっていて、さらにレンズ前面上部にストロボを内蔵した、きわめてユニークな製品である。タフカメラと言えば、デジタルカメラになってからは小さなイメージセンサーを搭載したカメラが多いが、APS-C判で23ミリF1.7レンズ付きであるというから、水中カメラマンにも注目されるだろう。これだけの新製品ラッシュだが、ライカは少品種少量生産から、多品種少量生産に戦略を転換したように見える。はたして、このライカX-Uがほんとうに登場するのか、また来年のライカの戦略は、と注目されるところである。
ありきたりだが、いまの季節らしい画像を選んでみた。紅葉の形がきれいだった。ソニーα55、DT18-50ミリF3.5-5.6、絞りF4.5、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO100。