リオ五輪もいよいよ終盤になってきて、キヤノンとニコンの報道カメラ合戦はますます熱を帯びてきた。どちらが多く使われたかは全試合が終わってからゆっくり考察することにして、今日はなぜキヤノンとニコンのハイエンド一眼レフがオリンピックなりワールドカップで使われるのか考えてみよう。いちばん大きな要素は交換レンズが豊富なことで、とくに照明条件が大きく変化するオリンピックでは、大口径レンズが必要となる。選手の動きを写し止めるなら1/500秒は切りたいからである。だから、大口径、とくに望遠、超望遠レンズの揃っているキヤノンとニコンの一眼レフが使われるのはとうぜんなのだ。第2の条件として、電池の持ちがあげられる。フル充電で1000コマ以上は撮影できないと、いくら予備電池を持っていても不安なのである。EVFを使用するカメラ、とくにミラーレスカメラはせいぜい400コマぐらいしか撮影できないので、一瞬を争うスポーツ写真には不向きなのである。そして、高速連写のできることも条件になってくる。ずっとバッファメモリがフルになるまで連写するというのではなく、瞬間的に数コマの連写をできるだけ早く写せるというのがスポーツ写真にとっては生命線だからだ。このため、フィルム一眼レフ時代にはキヤノンもニコンもミラーアップしてまで、毎秒14コマなどという高速モータードライブカメラを報道特需製品として製造していたのだ。さらに、AFの測距速度の速さだけでなく、動体への「食いつき」も優れていなければスポーツ写真には使えない。いくら像面位相差AFが早くなったからと言って、動体への追従能力はハイエンド一眼レフには敵わないのだ。ほかにも理由があるが、以上の点だけでも、キヤノンとニコンのハイエンド一眼レフが4年後の東京オリンピックでもメインカメラになることは間違いない。
軽いカメラを持っての散歩写真には小型軽量のミラーレスカメラは最適である。オリンパスOM-D E-M1、M14-42ミリF3.5-5.6EZ、絞りF8、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO800。