キヤノンが興味深い特許を出願している。回転式液晶モニタに関するもので、従来のバリアングル液晶モニタの欠点を補うとしている。この発明は特開2017-98726として2017年6月1日に公開されている。この可動式モニタの実施例は図のように収納位置から反時計方向に回転させて、カメラ上部にセットするものである。しかも、その状態で回転させることができ、自撮りにも利用できるようになっている。この液晶モニタは縦位置撮影にも扱いやすく、また別の実施例ではストロボのアクセサリーシューと干渉しない位置にセットすることもできる。さらに、この発明の実施例では液晶モニタは従来と比べて非常に大型(5型あるいは6型)であり、スマートフォンのモニタ画面に匹敵するものとなっている。収納した状態ではキヤノン独自のサブ電子ダイアルや操作ボタンなどは隠されることになるため、回転して展開した状態で扱うことを前提としているように見える。こうすることで、左側に展開する方式や、下側に展開する方式よりも、一眼レフファインダーのアイピースとの距離を縮めることも意図しているようだ。いずれにしても、この回転式液晶モニタは動画撮影に大きなウェートを置いているように見える。この大きさならスマートフォンなみの高精細が可能だろう。同社がこの発明を元にした大型回転式液晶モニタ(タッチパネルの採用も可としている)をどの時点で採用してくるか、あるいは単なる特許事例で終わるのか、注目されるところである。それが噂のEOS 6D MarkIIだとしたら、と想像(妄想)の翼は広がるのである。
追記 オリンパスは海外で先行発表したタフカメラ、TG-5 Toughを6月23日に発売する。価格は55,000円前後(税込み)。
キヤノンの特開2017-98726の実施例のひとつ。収納された状態から反時計方向に回転してセットし、その状態で回転することもできる。
RAWで撮って、ピクチャースタイルなどを調整した。キヤノンEOS 7D MarkII、タムロン18-300ミリF3.5-6.3、1/500秒、シャッター優先AE、RAW、ISOオート。