ライカカメラ社がタンバールM90ミリF2.2の発売を計画しているという。この名称と焦点距離と開放F値はオールドライカファンには特別な響きがある。ライカ(エルンスト・ライツ社)のレンズ設計者であったマックス・ベレクがライカC型用の交換レンズとして、タンバール90ミリF2.2を設計したのは1930年代だった。このレンズは当時のライカ(バルナック・ライカ=オスカー・バルナックの設計したライカ)用だから、L39(ライカLマウント、ライカスクリューマウント)だった。そして、大きな特長は球面収差を過剰補正にすることにより、美しいソフトフォーカス効果を得られるものだった。ソフトフォーカスレンズは大判カメラの時代にニコラ・ペルシャイドやベリトなどが作られ、またベストポケットコダック(ベス単)のフード外しによるソフトフォーカス写真が流行ったこともあった。その中で、このタンバール90ミリF2.2は独特のソフトフォーカス描写を持ち、おもにポートレートカメラマンに愛用された。有名なところでは木村伊兵衛がこのタンバール90ミリを愛用し、女優の撮影に多用している。もし、ライカカメラのタンバールM90ミリF2.2がこの復刻版(3群4枚構成)だとしたら、デジタルフィルターによるソフトフォーカスとはひと味ちがうソフト描写が楽しめることになるだろう。
焦点工房は中国K&F Conceptのマウントアダプター2種、接写リング2種を9月29日に発売した。KF-AAMはソニーAマウントレンズをライカMマウントに変換するアダプターで、価格4,800円。KF-NGMはニコンFマウントレンズをライカMマウントに変換するアダプターで、価格4,800円。KF-MM8はライカMマウント用の8ミリ厚接写リングで、価格は4,500円。KF-MM10はライカMマウント用の10ミリ厚接写リングで、価格は4,500円(いずれも税別)。
RAWで撮り、ピクチャーコントロールなどを調整した。ニコンD7200、AF-S DX VR 18-300ミリF3.5-6.3G、1/500秒、F8、RAW、ISOオート。