ソニーα9は「すべてをイメージセンサーで行う」というデジタルカメラの理想に近づいたが、ひとつだけ物足りない点がある。それはストロボ撮影がメカシャッターになってしまう点だ。それは電子シャッターがローリングシャッターであるため、シンクロ速度が極めて遅く、メカシャッターに敵わない点だ。しかし、メカシャッターを残しているということは、「すべてをイメージセンサーで行う」という理想から離れてしまっている。この点は電子シャッターをローリングシャッターではなく、グローバルシャッターにしないと解決しない。じつは一眼レフではキヤノンEOS-1DやニコンD1Hで、電子シャッターを併用し、シャッター最高速1/16000秒、シンクロ1/500秒を2000年に達成しているのだ。これはグローバルシャッターだから実現したものである。なぜ、こんな早い時期にグローバルシャッターが採用されたのに、現在ではまたローリングシャッターになっているかというと、上記の一眼レフはCCDイメージセンサーを採用し、グローバルシャッターの実現が容易だったからだ。CMOSイメージセンサーになってからは、技術的問題とコスト面から、グローバルシャッターはまだ完全には普及していない。一部でグローバルシャッターが使われているが、35ミリ判をカバーするようなものではない。商品化はされてはいるが、いろいろな点で採用をためらっているのが現状だ。この点から、ソニーはα9の後継機を出し、グローバルシャッターを採用すべきと思う。そうすれば、もっとも先進的なデジタルカメラになることは間違いない。
コシナはフォクトレンダー・ノクトン・クラシック35ミリF1.4 E マウントを2018年2月に発売する。価格は85,000円。ソニーEマウント用の電子接点を装備し、5軸手ブレ補正に対応するとともに、Exif情報も反映される。6群8枚構成、最短撮影距離0.3メートル、絞り羽根は10枚、フィルター径58ミリ。大きさ・重さは67X39.6ミリ・262グラム。
RAWで撮影し、ピクチャーコントロールなどを調整した。ニコンD7200、AF-S DX VR 18-300ミリF3.5-6.3G、1/500秒、F8、RAW、ISOオート。