富士フイルムがカラーリバーサルフィルムなど、一部のフィルムを生産を終了することになった。おもなものはフジクローム・アスティア(RAP)であり、120、220、4×5インチ判クィックロードなどである。以前に35ミリ判のアスティアを生産中止しているので、これで事実上フジクローム・アスティアはなくなることになる。アスティアというのはおもにポートレートを中心にした柔らかいトーンと、鮮やかすぎない発色が特長だった。いまのデジタルカメラの画像とある意味正反対の写真が撮れるフィルムである。しかし、最近はポートレートでもデジタル画像の影響で、鮮やかに、くっきりと、コントラストも高く、というような画像が好まれているようである。それはアメリカを中心としたポートレートの画像であり、それに対して、日本画というのは言い過ぎであるが、控えめな発色とコントラストを持ち、肌をきれいに表現してくれるフィルムがアスティアだった。私はフジクローム・プロビアがメインであり、そういう意味ではアスティアと大きな差はない(対極にあるのはベルビアである)。だから、プロビアでも間に合うのであり、富士フイルムも代替として、プロビアを薦めている。ただ、アスティアの独特の描写を知っている身としては、残念なことであると思う。これだけデジタルカメラが流行し、フィルムも彩度高めのほうが好まれる時代になってきたので、アスティアの製造中止は仕方のないところだと理解はできるのだが・・・。今後はデジタルカメラのフィルムシミュレーションがより精緻なものになることを期待する。
今日は完全な休業日である。7日(水)からは銀座のリコー三愛ビルのRing Cubeで「GRist 34」の写真展が始まる。私も初代GRで撮影した写真とGRIIIで撮影した写真で参加している。時間のご都合が付けば、是非ご覧ください。
深大寺門前で。例によって「パートカラー」、例によって鬼太郎茶屋と、マンネリの極致である(苦笑)。こういう人工の色だと、黄色もよく出る。ソニーα55、DT18~55ミリF3.5~5.6SAM、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。