キヤノンは横綱相撲をとっている。横綱相撲とは言うまでもなく、立ち合いで相手が仕掛けてくるのを受け止めてから、自分の相撲に持って行くこと。悪く言えば、「後出しジャンケン」なのだが、研究開発でいちばん進んでいるのは特許の数を見ればわかる。しかし、開発に時間をかけて、相手の出方を待ってから、満を持して新製品を投入するのだ。それはEOS-1で学んだ手法なのだが、デジタル時代になって、その技巧にますます磨きがかかったと言える。たとえば、EOS-1Dのスペックと投入タイミング、そしてEOS-1D MarkII、MarkIII、MarkIIIN、MarkIVという畳みかけかたもすごい。また、EOS KissシリーズやEOSふた桁シリーズも相手(おもにはニコン)を見ながら、新製品を投入している。そして、シネマEOSの製品化はキヤノンでないとできない(対抗できるとすればソニーしかない)大技である。最近は商品の開発サイクルが少し遅くなっていること、そして初期不良が目立つことがやや気になるが、いまは仕切り直しの時期かも知れない。近い将来、驚くような新製品を投入してくるのではないか、そういう期待を持たせる横綱メーカーである。
富士フイルムのXシリーズ「ミラーレス」カメラの新型がネットの噂になっているが、もし噂が真実ならば、とうぜんX-Trans CMOSイメージセンサーを搭載したローパスレス仕様となるだろう。なぜなら、このセンサーこそ同社の最大の武器であり、いまさらベイヤ配列に戻すとはとうてい思えないからである。
スイレンの花は植物公園では簡単にとれるのだが、なかなかいいアングルが見つからない。ひさしぶりに温室へ行ってみたら、超望遠ズームに適した距離と大きさのスイレンが見つかった。ソニーNEX-6、タムロン200~400ミリF5.6、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO400。