リコーGXRの発想そのものは素晴らしいと思う。ベースボディーにカメラユニット(レンズとセンサーと処理回路を一体化したもの)をスライドインで装着する。つまり、レンズに特化したイメージセンサー、あるいはイメージセンサーに特化したレンズ、という最適の組み合わせができるからだ。しかし、このシステムはどうしても割高になってしまうこと、ズームレンズや望遠レンズのユニットはかなり大型化してしまうこと、が玉に瑕だった。デザインはリコーらしい質実剛健な感じで個人的には好きなのだが、このデザインも好き嫌いの分かれるところだったのだろう。もう少しファッショナブルなデザインを選んだほうがよかったかも知れない。GRデジタルやGR(APS-C)のようなスナップに特化したカメラなら、GXRのデザインはいいと思う。しかし、システムカメラの道を選んだのだから、もっと万人受けをするデザインにすべきだったのではないだろうか。このGXR発想をパクり、ニコン1のデザインをパクったのが、Sakar InternationalのPolaroid iM1836である。リコーはいい意味で頑固なメーカーで、「万人受けはしないが、わかるユーザーたちに使って欲しい」というカメラをフィルムカメラのGRシリーズでスタートした。だから、今回のTHETAのような「万人受けしないが、わかる人は買ってくれる」カメラを開発するのだろう。全天球撮影という高度なテクニックを必要とする撮影を簡単にできるようにした。写真表現の場合には被写体選びのセンスがかなり必要だが、そのほか科学用途でかなり使われるのではないだろうか。
アップルの新しいiPad Airはカメラユーザーにとって見逃せないタブレット端末だ。ユーザーインターフェースがいいし、写真関係のアプリも多いし、画面はきれいだし、そして軽量である。カメラバッグにはいくらノートPCでもきついので、タブレット端末は今後のモバイルイメージングの中心になって行くだろう。
被写体は前にも撮ったなんということのないカット写真。以前だったら、露出補正で迷うところだが、現在のデジタルカメラは無補正で結果オーライだ。オリンパスOM-D E-M5、M14~150ミリF4~5.6、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。