デジタルカメラになってカメラはどう変わっただろうか。形態および使い勝手の面から考察してみる。まず、カシオQV-10以来、コンパクトカメラのあり方が変わった。それまでコンパクトカメラにはかならず光学ファインダーがあったのだが、それが液晶モニタのライブビューにとって変わられた。そして、液晶モニタをファインダーとしたことによって、レンズ一体型カメラのレンズに焦点距離の制約がほとんどなくなり、望遠へ望遠へと高倍率ズームカメラが進歩して行った。いっぽう、一眼レフのほうはフィルム室がなくなり、液晶モニタがその位置を占めて、撮影後のポストビュー、そして後にはライブビューや動画撮影もできるようになった。しかし、一眼レフの構造そのものは変わっておらず、だからこその熱烈なファンが多くいるのである。さらに、新しいカメラのスタイルとして、ミラーレスカメラが現れた。ショートフランジバックとして奥行きを短縮し、液晶モニタのライブビューまたはEVFによって被写体を見るレンズ交換式カメラが誕生したのだった。ライカM型からレンジビューファインダーを外したバリエーションとも言えるが、このミラーレスカメラの伸び率が現在いちばん高い。また、ソニーだけだが、透過ミラーをAFのためにだけ使い、ファインダーはEVFという変わり種のαふた桁シリーズが誕生した。この分野に参入するメーカーはなく、将来はどうなるのか未知数である。そして、ある意味、究極の形として、ソニーやオリンパス、コダックなどの「レンズカメラ」が登場した。スマート端末に装着あるいは離してWi-FiやNFC機能で通信し、リモート撮影や画像転送ができるものだ。スマート端末そのもので、ズーム比を高めたり、大きなイメージセンサーを使うのがむずかしいので、この分野はさらに発達して行きそうだ。
アオサギだが、遠くにいるのでデジタルズームを使った。少しブレてしまった。オリンパスOM-D E-M1、M75-300ミリF4.8-6.7II、絞りF6.7、デジタルズーム(1200ミリ相当)、JPEGラージファイン、AWB、ISO200。