キヤノンが回折光学素子(DOE)を使った超望遠レンズの特許を出願し、2018年5月10日に公開された(特開2018-72623)。出願日は2016年10月31日(特願2016-213545)。この特許によれば、回折光学素子は2枚を積層接合することにより、フレアを低減するようになっている。この発明の実施例は800ミリF5.6、400ミリF2.8、200ミリF2である。35ミリ判をカバーし、一眼レフ用(EFマウント)である。このうち、200ミリF2のレンズ構成を図に示す。図の412と413が回折光学素子である。キヤノンは長年、回折光学素子を使った超望遠レンズの研究を続けてきていて、回折光学素子の位置などもさまざまに考慮して、フレアの低減と色収差の補正のバランスをとろうとしている。今回の発明は回折光学素子をレンズ前方に近い第2群に置いて色収差補正の効果を高めると同時に、回折光学素子がレンズ前方に近い位置に置かれることで発生しやすいフレアを防いでいることが特長である。
キヤノンの特開2018-72623に係わる200ミリF2の実施例。回折光学素子は第2群の412と413である。
JPEG撮って出し。オリンパスE-620、25ミリF2.8、絞りF5.6、絞り優先AE、AWB、ISO200。