ニコンは位相フレネル(PF)レンズを使ったAF-Sニッコール500ミリF5.6E PF ED VRを開発中であることをアナウンスした。PFレンズはキヤノンがDOE(回折光学素子)と呼んでいるものと基本的に同じで、同心円状の溝を持つ樹脂などのレンズ。一般の光学レンズとは色分散の方向が逆順であり、このために色収差補正に威力を発揮する。また、レンズ枚数を減らせることから、小型軽量化に向いている。ニコンでは2015年1月に初めてPFレンズを使ったAF-Sニッコール300ミリF4E PF ED VRを発売している。また、PFレンズを使った500ミリF5.6の特許はすでに出願され(2016年7月27日、特願2016-147248)、2018年2月1日に特開2018-17857として公開されている。この特許の第2実施例に500ミリF5.6があり(図)、ほかには400ミリF5.6の実施例もある。開発中のレンズがこの特許出願の実施例とまったく同じかどうかはわからない。
ニコンの特開2018-17857に係わるPFレンズ使用の500ミリF5.6の実施例。
JPEG撮って出し。ニコンD3、AF-S70-200ミリF2.8G、絞りF5.6、絞り優先AE、AWB、ISO200。