EOS Rに続くキヤノンの35ミリ判ミラーレスカメラは画素数の多いモデルになることは間違いないだろう。ただし、ここにはいくつかのハードルも存在する。いちばん高いハードルはデュアルピクセルCMOS AFだ。ひとつの画素にふたつのフォトダイオードを持つから、実質的に画素数は2倍になり、データ量もそれだけ多くなる。この理由から、一眼レフのEOS 5Ds/5DsRはデュアルピクセルCMOS AFの搭載を見送っている。デュアルピクセルCMOS AFを搭載するカメラで画素数がいちばん多いのは3000万画素クラスのEOS 5D Mark IVおよびEOS Rである。これ以上画素数を増やすと、デュアルピクセルCMOS AFの搭載を実現するためには映像エンジンの処理速度を飛躍的に上げなければならない。そうすると、コストも必然的に大幅アップすることになるだろう。そこまでして画素数の多いカメラにデュアルピクセルCMOS AFを搭載するのだろうか。あるいは、像面位相差専用画素を持つイメージセンサーをほかのメーカー同様に搭載するのだろうか。この点はキヤノンの今後の戦略にも大きく関わることなので、注目して行きたい。
JPEG撮って出し。ニコンD2X、AF-S 17-35ミリF2.8D、絞りF3.5、絞り優先AE、AWB、ISO100。