キヤノンが35ミリ判ミラーレスカメラ用の中口径超広角ズームレンズの特許を2件出願し、2019年4月25日に公開された(特開2019-66653、特開2019-66654)。出願日は2017年9月29日である(特願2017-191750、特願2017-191751)。両方とも超広角ズームレンズの特許出願であるが、焦点距離が微妙に異なる。特開2019-66653に係わる超広角ズームレンズの実施例は14-40ミリF4であり、像高が21.64ミリであることから35ミリ判カバー、バックフォーカスが13ミリであることからミラーレスカメラ用である(上図)。特開2019-66654に係わる超広角ズームレンズの実施例は15-35ミリF4(下図)であり、像高が21.64ミリであることから、同じく35ミリ判カバー、バックフォーカスが最短で12ミリであることからミラーレス用であることがわかる。この実施例には16-35ミリF4もある。出願日から考えて、キヤノンEOS Rシリーズ用の中口径超広角ズームレンズであり、ニコンのZ 14-30ミリF4と同じような性格を持っていると思われる。どの焦点距離の超広角ズームレンズが商品化されるのか、注目されるところである。
追記 カールツアイスは35ミリ判一眼レフ用の大口径中望遠レンズ、Otus 100ミリF1.4を発表した。マウントはキヤノンEFおよびニコンF用、フォーカシングはMF。ゾナータイプのレンズ構成だが、なんと異常部分分散ガラスを9枚も使用した11群14枚構成で、徹底的に色収差を補正している。最短撮影距離は1メートル、フィルター径86ミリ。大きさ・重さは101X127ミリ・1336グラム(ニコンFマウントの場合)。
キヤノンの特開2019-66653に係わる35ミリ判カバーのミラーレスカメラ用中口径超広角ズームレンズ(実施例は14-40ミリF4)。
キヤノンの特開2019-66654に係わる35ミリ判カバーのミラーレスカメラ用中口径超広角ズームレンズ(実施例は15-35ミリF4)。
JPEG撮って出し。ニコンD7200、AF-S DX VR 18-300ミリF3.5-6.3、絞りF8、1/500秒、AWB、ISOオート。