ニコンZ 6、Z 7のイメージセンサーがソニー製であるという噂がZシリーズ登場の時から存在しているが、ほんとうにソニー製センサーなのだろうか。センサーのスペックを比べてみると、微妙なちがいがあり、同一のセンサーであるとは言いにくい。ソニーα7IIIのセンサーは35.6X23.8ミリの大きさであり、有効画素数は約2420万画素である。また、AF測距点は像面位相差AFが693点、コントラストAFが425点である。いっぽう、ニコンZ6のイメージセンサーは35.9X23.9ミリとやや大きく、有効画素数も約2450万画素である。また、AF測距点は273点とα7IIIよりも少ない。像面AF測距点はイメージセンサーの一部であるから、以上のことからα7IIIとZ6のイメージセンサーは別物であることがわかる。α7RIIIのイメージセンサーはどうかというと、大きさは35.9X24ミリで、有効画素数は約4240万画素である。AF測距点は像面位相差AFが399点、コントラストAFが425点である。いっぽう、Z 7のイメージセンサーは大きさが35.9X23.9ミリ、有効画素数が4575万画素である。またAF測距点は493点である。この比較でも、α7RIIIとZ 7のイメージセンサーは別物であることがわかる。そうなると、ソニー製という意味は、ニコンの仕様書に従って、ソニーが製造を担当したものという意味になる。つまり、ソニーαシリーズとニコンZシリーズのイメージセンサーは同じソニー工場で作られたものかも知れないが、まったく別物のセンサーであると言える。
JPEG撮って出し。キヤノンEOS 7D MarkII、シグマ100-400ミリF5-6.3、絞りF8、1/500秒、AWB、ISOオート。