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2020年 08月 25日
レンズ交換式デジタルカメラのAFは現在、ミラーレスカメラの像面位相差AF、像面コントラストAF、そして一眼レフカメラの専用光学系位相差AFがおもなところだ。ここでもう一度、各方式のメリットとデメリットを比較してみよう。まず像面位相差AFだが、これは専用位相差AF画素を使った方式と、キヤノンのデュアルピクセルCMOS AFIIに分類される。前者は文字どおり位相差AF専用の画素を使うもので、ペアになった専用位相差AF画素を使って横ずれを検知し、デフォーカス量とズレの方向性がわかるためにレンズを瞬時に駆動できる。このため高速な合焦動作が得られるのが特徴だ。また、像面AFでイメージセンサーが継続して被写体を追うことができるため、動体追尾能力を高めることができる。半面、弱点としては測距精度が像面コントラストAFに比べると劣る。このため、ソニーでは測距の前半を像面位相差AF、後半の追い込みを像面コントラストAFと分担するファストハイブリッドAFを採用して測距精度を高めている。像面位相差AFの第2の弱点は専用位相差AF画素では撮像をすることができないので、その部分の輝度情報、色情報が得られないため、隣接する画素で補間(推論)をしなければならない。これによってわずかではあるが、画質が低下してしまう。このため、キヤノンでは全部の画素が撮像と測距をできるデュアルピクセルCMOS AFIIによって、補間を不要として、画質低下を防いでいる。また、このDPCMOS AFIIは位相差AFのもうひとつの弱点である開放F値の下限を大幅に下げることができ、新しいEOS R5、R6では実にF22まで測距できるのだ。像面位相差AFのもうひとつの弱点は高速測距のために、横方向の測距しかできないため、水平線のような横線に合焦しないのだ。像面位相差AFの中にはオリンパスOM-D E-M1 MarkIIIのように専用位相差AF画素が縦方向の測距もできるクロスタイプとなっているものもあるが、ほとんどは横方向だけである。 追記 オリンパスはオリンパスOM-D E-M10 MarkIVを9月18日に発売する。価格はボディーのみ9万円前後、ダブルズームキットが12万円前後(税別)。すでに8月4日に海外発表されている(このブログでは8月5日にスペックを既報)。 JPEG撮って出し。キヤノンEOS 7D MarkII、タムロン16-300ミリF3.5-6.3、絞りF8、絞り優先AE、AWB、ISO 100。
by hinden563
| 2020-08-25 07:00
| デジタルカメラ
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