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2012年 12月 31日
特許出願を話題にするのは、土日にニュースがないので、それなら短期間だが特許事務所に勤務していて、特許庁にも出入りをしていた経験を生かして、デジタル撮影機材関係の特許出願を調べてみようと思い立ったからだ。いわば「ヒマネタ」として始めたのだが、特許出願を調べて行くと、これは推理ゲームであり、論理的思考に役立つ貴重なものだということがわかってきた。そして、今年最後のネタにと、特許出願を調べていたら、興味深い事実がわかったのである。それは、キヤノンが像面位相差AFを搭載した「ミラーレス」カメラの特許出願を2004年時点で出している(特開2005-303409)という事実だった。この特許出願の実施例は図1のように、液晶ファインダー(EVF)を搭載し、かつミラーのないレンズ交換式カメラであり、図2のように撮像素子を斜めに横切るように位相差検出画素が並んでいる。この特許出願を元にさらに位相差検出画素を細かく定義した関連特許が2007年に出願されている(特開2009-60279)。そして、この特許出願は特許請求されて、2012年8月10日に特許第5060216号として登録されている。不思議なのは、この特許出願と同じ内容の分割出願が2012年12月27日に公開されている(特開2012-257295)。出願されたのは2012年8月1日で、特許登録される直前なのだが、その意図はよくわからない。憶測はできるが、実際のところはキヤノンに聞いてみなければわからないだろう。いずれにしても、ミラーのないレンズ交換式カメラはライカを引き合いに出さなくても、昔から存在したものだが、像面位相差AFとEVFを特長とするレンズ交換式デジタルカメラはキヤノンの2004年出願の特許がいちばん早い。「ミラーレス」デジタルカメラはオリンパスとパナソニック(当時は松下電器)からはとくに特許出願は出ていない。ただ、オリンパスは2003年にフォーサーズ一眼レフの特許出願をしており(特開2005-6122)、それを元にマイクロフォーサーズを開発したと考えられる。オリンパスがショートフランジバックの「ミラーレス」デジタルカメラを想定していたことは、2005年出願の特許(特開2007-58123)で、フランジバックの短いカメラにフランジバックの長いレンズを装着するためのマウントアダプター(レンズ内蔵)を出願していることから想像できる。また、2012年の特許出願件数で、パナソニック、キヤノン、東芝、セイコーエプソンという順で精密機械メーカー、電機メーカーの出願件数が多い。ちなみに、5位はトヨタ自動車だが、以下は三菱電機、リコー、シャープ、ソニー、富士フイルムと精密機械、電機のメーカーが並んでいるという事実も無視できない。なお、キヤノンの特許出願に関しては、2012年の分割特許のPDFをご覧ください。
今年は政治で衆議院大逆転があったり、波乱含みの年だった。カメラもまたいろいろな製品が出て、ここ数年でいちばん面白い年ではなかったかと思う。来年も徒然なるままに由無し事を綴っていきますので、よろしくお願いします。 ![]() 神代植物公園前で。ストレートではいまひとつだったので、Photoshopでポスタリゼーションを軽くかけた。Photoshopはほんとうに年に数度しか使わなくなった。オリンパスOM-D E-M5、M14~150ミリF4~5.6、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。 ![]() ![]() ▲
by hinden563
| 2012-12-31 09:02
| デジタルカメラ
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2012年 12月 30日
いま「手ブレ補正機構」に関して、個人的には富士フイルムに注目している。それは同社がセンサーシフト方式の手ブレ補正(2010年にFinePix HS10で5軸手ブレ補正を達成している)から、光学系シフト方式の手ブレ補正にウエートを移し、XF1では新しい光学式手ブレ補正を採用しているからだ。この手ブレ補正機構は4枚ものレンズを2個のアクチュエーターで駆動して手ブレを補正するわけだが、その場合に手ブレ補正に付きもののレンズ周辺での画質低下や周辺光量の低下(シェーディング)を極力少なくしようとしているからだ。そして、2012年12月20日に公開された特許出願(特開2012-252213)では、角速度センサー(ジャイロセンサー)と加速度センサーの両方を使い、撮影倍率によって、角度ブレとシフトブレの検出量を変えることで、手ブレ補正装置を小型化し、かつ低価格化を図っている。つまり、撮影倍率の大きなマクロ撮影では加速度センサーによる上下左右のシフトブレをおもに検出し、一般撮影倍率では角速度センサーによるヨーやピッチなどの角度ブレをおもに検出するように、撮影倍率によりブレ検出センサーを使い分けるものである。これはキヤノンの先行特許出願(特開2011-33881)の加速度センサーをマクロレンズのシフトブレ補正に使い、角速度センサーも使用して角度ブレを防ぐという発明に対するものである。最近の富士フイルムはハイブリッドファインダーから始まって、X-Trans方式の非ベイヤ配列CMOSイメージセンサーなどで、積極的に新技術を投入したデジタルカメラを開発してきた。フィルムはほとんど孤軍奮闘状態で頑張っているが、一方でデジタルカメラに関しては、1996年には早くもVGAのCLipIt! DS-7を出し、2000年にすでに独自のスーパーハニカムCCDを持つ一眼レフのFinePix S1 Proを出してきた実績を持つ。このメーカーの技術的な潜在力にはおおいに注目すべきであると思う。なお、富士フイルムの今回の特許出願はPDFをご覧ください。
キヤノンEOS6DのWiFi用アプリEOS Remote(iOS、Android用)はスマートフォンやタブレット端末から、シャッターレリーズを行えるだけでなく、AFフレームの選択、絞り、シャッター速度、ISO感度、露出補正も調整することができる。これは商品撮影などにも使えるので、一眼レフならではのマクロレンズやシフトレンズの使用ができて、非常に便利だと思う。 ![]() 神代植物公園で。ソニーPlayMemoriesのアプリ、ピクチャーエフェクト+から、「リッチモノクロ」を選んで撮影してみた。これは従来の同名のエフェクトと異なり、処理に少し時間がかかるが、さらにフィルムに近い描写になる。ソニーNEX-6、タムロン18~270ミリF3.5~6.3PZD、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、ISO100。 ▲
by hinden563
| 2012-12-30 10:44
| デジタルカメラ
2012年 12月 29日
BCNの調査によると、デジタルカメラのメーカー別、機種別の年間シェア(12/24まで)がわかった。一眼レフはキヤノンEOS Kiss X5が22.3%、ニコンD5100が11.9%、同D3100が10.5%、キヤノンEOS60Dが8.2%、ニコンD7000が6.6%のベスト5。ほかには6月に発売されたばかりのキヤノンEOS Kiss X6iが4.8%で7位が注目される。また、透過ミラー式で一眼レフではないが、ソニーα65が4.2%で9位に入っているのも健闘と言える。カメラ性能では注目されたキヤノンEOS5D MarkIIIが1.8%で15位、カメラグランプリ受賞のニコンD800が1.6%で16位なのはやはり価格が高いからだろう。価格が手ごろのペンタックスK-30が2%で13位になっているのもそれを裏付けている。メーカー別販売台数シェアではキヤノンが52.9%、ニコンが34.8%となっているが、これはEOS Kiss X5の売り上げが大きく貢献しているようだ。いっぽう、「ミラーレス」カメラではニコン1 J1が11.2%、オリンパスPEN E-PL3が8.6%、ソニーNEX-5Nが7.7%、パナソニックDMC-GF3が7.4%、オリンパスPEN E-PL2が6.5%のベスト5。ほかには4月に発売されたパナソニックDMC-GF5が6.2%で6位というのが注目される。人気が高いオリンパスOM-D E-M5は3%で12位だが、価格が高いことを考えると、人気を裏書きしている。また、10月に発売されたばかりのキヤノンEOS Mが2.1%で15位に顔を出しているのは今後が注目される。メーカー別の販売台数シェアはオリンパスが29.8%、パナソニックが23.6%、ソニーが20%、ニコンが14.3%、ペンタックスリコーが9.4%。こうしてみると、消費者の購入行動パターンが見えてくる。まず、価格が安いものを優先し、必然的に昨年(場合によっては1昨年)の機種がいちばん売れるということだ。今後は消費者心理をくすぐる画期的かつ低価格のカメラを出さないと売れない、というメーカーにとっては一層厳しい状況になってくるようだ。
1/8からラスベガスでCESが行われ、1/31からはパシフィコ横浜でCP+と春の新製品の発表の場が続く。CESでは大きな新製品の発表は少なく、本番はCP+のようである。 ![]() 神代植物公園で。この日は寒くて、水道の蛇口のまわりの水は氷になっていた。おかげで冬が表現できた。ほかのレンズを使おうと思いつつ、寒くなるとだんだん億劫になって、高倍率ズームだけですましてしまう堕落ぶり。オリンパスOM-D E-M5、M14~150ミリF4~5.6、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。 ▲
by hinden563
| 2012-12-29 10:30
| デジタルカメラ
2012年 12月 28日
朝日新聞電子版は昨日、東芝が超小型の「ライトフィールドカメラ」の開発に成功したと伝えた(ここ)。撮影した後で、任意の位置にピントを合わせられるカメラモジュールで、大きさ5×7ミリほどのユニットに、約50万のマイクロレンズがわずかに位置をずらして配置され、その受光データを画像処理して、任意の位置にピントを合わせたり、パンフォーカスにできるもの。「プレノプティック」カメラとも呼ばれるこのタイプのカメラはすでにアメリカで2011年10月に商品化されている。このカメラはすでにデジカメWatchがレビュー記事を掲載している(ここ)。このアメリカ製ライトフィールドカメラ「Lytro」は約4×4×11センチと、スマートフォンを厚くしたような大きさ。約1100万画素(すなわち1100万のマイクロレンズ)のセンサーを搭載している。このカメラに関する発明は米国特許7936392として認められていて、米国特許商標庁のホームページで見ることができる(ここ)。これは国際特許出願されていて、日本の特許庁でも特表2008-515110として公開されている。東芝の超小型「ライトフィールドカメラ」がLytroとどういう関係があるか、あるいはどう異なるか、詳細はわからない。しかし、東芝もライトフィールドカメラに関する特許を出願していて、2012年9月13日に特開2012-177773として公開されている。この特許出願は「光学素子、固体撮像装置、携帯情報端末、および表示装置」という名称になっているから、朝日新聞の報じるように、スマートフォンなどに搭載するための簡易ライトフィールドカメラと見られる。高解像ライトフィールドカメラはキヤノンが特開2012-191376として特許出願しているのは、この日記で10月6日に触れている。また、カシオ計算機も特開2012-205111(10月22日公開)で、ノイズを低減したライトフィールドカメラを提案している。デジタルカメラは3D動画とともに、ライトフィールドカメラが将来のトレンドになりそうである。なお、カシオの特許出願に関してはPDFをご覧ください。
ソニーNEX-5R、NEX-6の専用アプリは専用メニューの中にインストールされるようになっていて、いちいち呼び出さないといけない。と思っていたら、設定で、AEL(AEロック)ボタンに割り付けることができることを発見した。AELはデジタルカメラではほとんど使わない(多分割測光まかせなので)から、さっそくピクチャーエフェクト+をAELで呼び出せるようにした。 ![]() 深大寺門前で。おなじみ鬼太郎茶屋をピクチャーエフェクト+の「パートカラーカスタム」で撮影してみた。これは従来1色のみだったパートカラーを2色選択することができる。ソニーNEX-6、E16~50ミリF3.5~5.6PZ、絞りF3.5、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO100。 ▲
by hinden563
| 2012-12-28 09:51
| デジタルカメラ
2012年 12月 27日
昨日に続いて、今日は2012年に発売されたレンズ一体型デジタルカメラのベスト10。第1位はソニーCybershot DSC-RX1で、高価だが、35ミリ判フルフレームのカメラを極限までコンパクト化し、描写性能もきわめていい。第2位もソニーで、Cybershot DSC-RX100は1型という大きめのイメージセンサーとズームレンズを搭載しながら、やはりコンパクトなボディーに収めた。第3位はオリンパスSTYLUS XZ-2で、XZ-1の後継機種だが、背面モニターが可動式で、また描写性が高い。第4位は富士フイルムのXF1で、2/3型と少し大きめのEXRセンサーを薄型コンパクトなボディーに収めた。第5位はシグマDP1Merrillで、DP1よりもイメージセンサーが大きくなり、レンズも開放F値が1段明るくなり、描写能力が向上した。第6位はキヤノンPowerShot S110で、WiFi機能を搭載し、さらにスタイリッシュなデザインも好評だった。第7位はニコンCOOLPIX S800cで、日本製カメラとしては初めてAndroid OSとWiFiを搭載し、いろいろなアプリが使える。第8位はパナソニックLUMIX DMC-LX7で、コンパクトカメラでいちばん大口径のF1.4(24ミリ時)のズームレンズとナノサーフェスコーティングを採用した。第9位はキヤノンPowerShot G1 Xで、やや大型のボディーだが、1.5型という大きいセンサーを採用している。第10位はニコンCOOLPIX S01で、カメラの性能としてはとりたてて言うことはないが、スマートフォンよりも小さいボディーが話題を呼んだ。レンズ一体型のベスト10には高倍率ズームレンズ一体型カメラを入れていないが、このクラスはズーム倍率の競争に終始していて、いまひとつ面白くないので、選ばなかった。
東芝は1/2.3型裏面照射型(BSI)のCMOSイメージセンサーで、有効画素数がなんと20メガピクセル(2000万画素)というTCM5115CLを開発発表した。2013年夏から量産を開始するという。画素ピッチは1.2マイクロメートルで、従来の16メガピクセルセンサー(画素ピッチ1.34マイクロメートル)に比較して、飽和電子数が単位面積あたり15%改善したという。しかし、この極小画素ピッチではナイキスト周波数がきわめて高くなり、その解像度に追いつく解像力を持ったレンズを製造するのはきわめてむずかしいだろう。たぶん、レンズの解像が追いつかないので、ローパスフィルターは不要になる。 ![]() 井の頭自然文化園で。またまたリスちゃんである。定番のクルミを囓っているところ。このカメラに透過ミラー付きのマウントアダプターを装着して、高倍率ズームで撮影。ズームレンズもコンパクトだから、バランスは意外といい。ソニーNEX-6、タムロン18~270ミリF3.5~6.3PZD、絞りF6.3、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO800。 ▲
by hinden563
| 2012-12-27 09:03
| デジタルカメラ
2012年 12月 26日
今年も残り少なくなってきたので、このあたりで私が勝手に選ぶデジタルカメラベスト10とその理由を短く述べてみよう。今日はレンズ交換式、明日はレンズ一体型のベスト10を独善的に選ぶ。まず、第1位はニコンD600で、低価格な35ミリ判一眼レフながら、基本性能がしっかりしている。第2位はEOS5D MarkIIIで、やや高めながらバランスのとれたプロシューマー一眼レフ。第3位はソニーα99で、ダブル位相差AFとAF-Dにより被写体補足率がアップした。第4位はペンタックスK-5IIで、APS-C一眼レフとしては基本性能が高い。第5位はオリンパスOM-D E-M5で、5軸式手ブレ補正、この大きさのボディーで防塵防滴がいい。第6位はニコンD800Eで、約36メガピクセルの高解像度を生かすため、ローパスを無効化しているのが新機軸。第7位は富士フイルムのX-E1で、36画素を基本単位としたランダム配列により、ローパスレスでもモアレの発生を低減した。第8位はソニーNEX-5Rで、「ファストハイブリッドAF」の実力と専用アプリで独自性を持っている。第9位はライカMモノクロームで、高価だが、ライカ使いにはきわめて有用なモノクロ専用カメラである。第10位はパナソニックLUMIX DMC-GH3で、多彩な動画機能と、カメラとしての基本性能がしっかりしている。純粋に性能から選ぶとキヤノンEOS-1D XとかニコンD4になるのだが、動体撮影に特化しているカメラと判断しているので、個人的には欲しいが、一般的にそう人気の高いカメラではない。
ソニーのNEX-6、NEX-5R用の新しい専用アプリのうち、とくに「タイムラプス」は1000円と高いが、それだけの価値はある。いままで設定がむずかしく、コストもかかったインターバル撮影がカメラまかせででき、もちろんユーザーが自分で設定もできる。すでにダウンロード販売が始まっているので、ここでアプリの種類をチェックしたり、アカウントの作成、サインインができる。新しもの好きの私はこの「タイムラプス」を購入したので、年末から正月はこのアプリで遊べそうである。 ![]() 吉祥寺で。おなじみのハモニカ横丁であるが、ひさしぶりに撮影した。手ブレ補正がなくても、大口径レンズとISO感度を少し高くすれば、このようにブレなしに写る。富士FinePix X100、絞りF2.0、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO640。 ▲
by hinden563
| 2012-12-26 10:49
| デジタルカメラ
2012年 12月 25日
仕事に使ったり、趣味でもいろいろな目的、とくに動体撮影なら一眼レフがベストだ。とりわけ35ミリ判フルフレームの一眼レフは「写ってくれる」という信頼感がある。理屈を言えば、レンズの表示焦点距離の画角そのままで使えるとか、高感度特性がいいとか、カメラによっては画素数の多さがいい、ということもあるだろう。と同時に、信頼感というのは非常に大事な要素であり、肉眼で見たものがイメージどおりに写ってくれるだろう、という信頼はなにものにも代え難い。では、「ミラーレス」カメラはどういう立ち位置にあるか、というと、現時点では微妙である。というのは、コンパクトカメラからのステップアップユーザーや女性をターゲットにしているかと思えば、一眼レフに代わる万能性を付与しようとしているメーカーもある。M型ライカはまた別の世界のカメラであり、一眼レフよりも先に存在した「ミラーレス」カメラと言えないこともないが、レンジビューファインダーを持つ限り、独自の存在である。とくに、ライカMモノクロームはフィルムのライカMに通じる孤高の存在であり、経済事情が許せば、購入したいカメラである。そして、リコーGXRはカメラユニット交換式という独自の機構と、イメージセンサーに最適化されたレンズを一体化しているという点で私は高く評価している。また、ペンタックスK01はデザインはともかくとして、Kマウントそのままの「ミラーレス」カメラとした発想が面白い。つまり、「ショートフランジバック」が「ミラーレス」カメラの定義である、という一般常識から外れるものであり、Kマウントレンズの資産をそのまま生かせる「ミラーレス」ということで、この方向は追求して行って欲しいと思う。ペンタックスリコーにはもうひとつ、ペンタックス67のデジタル化を是非やって欲しい。完全な三脚撮影カメラになるが、風景写真あるいはコマーシャルフォトなどで右に並ぶもののないカメラとなるだろう。ただ、6×7判のイメージセンサーを作るメーカーがあるかどうかは知らない。最後に、カメラ1台、レンズ1本という限定を付けるとすれば、ソニーNEX-6とE16~50ミリになるのだが、趣味性のほうにウエートを置けば、富士FinePix X100ということになる。まずデザインが好きだし、光学ファインダーで写しながら、シャッターを切った瞬間にEVFのポストビュー画像で瞬間的な判断ができるのがいい。このX100にX-Transイメージセンサーと像面位相差AFを載せてくれれば、さらに魅力的なカメラになるだろう。
ペンタックスリコーイメージングはペンタックスQ10の「エヴァンゲリオン」モデルを開発するという。私は歳なので、「エヴァ」がどう面白いのか知らないのだが、いつも新しいことにチャレンジしているメーカーらしい製品である。 ![]() 深大寺近くで。いつも行くお蕎麦屋さんから、隣のライバル店を入れながら、初冬の雰囲気を出してみた。真冬はさすがに植物公園には行かないので、門前蕎麦からしばらく遠ざかる。新年になって行くのは、梅の花が咲く頃になる。ソニーNEX-6、E16~50ミリF3.5~5.6PZ、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO100。 ▲
by hinden563
| 2012-12-25 11:05
| デジタルカメラ
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2012年 12月 24日
パナソニックが手ブレ補正を組み込んだデジタル一眼レフの特許出願(図)をしている(特開2012-253795、2012年12月20日公開)。というと、パナソニックはふたたび一眼レフを作るのか?という憶測が生まれてくるかも知れない。しかし、この特許出願はいわゆる「分割特許出願」であり、以前に出願した特許の一部を補足するものである。その元になった特許出願は特願2009-522522(2008年7月9日出願)であり、2012年8月10日には特許第5061188として登録されている。それなのになぜいま分割出願をするのかというと、原特許は一眼レフをミラーアップした状態、つまりライブビューでの手ブレ、被写体ブレを防ぐため、レンズまたはカメラに手ブレ補正装置を搭載し、かつ被写体状況に応じて、ISO感度を自動的に上げたり、シャッター速度を自動的に早くする、というものである。これに対して、新しい特許出願は、このカメラはコントラストAFでピントを合わせ、かつ顔認識をするものである、という項目が付け加えられている。つまり、手ブレや被写体ブレの範囲をさらに限定したものになっている。これをどう解釈すべきだが、個人的にはパナソニックが一眼レフをふたたび作るとは思えない。この特許出願の目的はライブビュー時の手ブレおよび被写体ブレ補正を包括的に解決するものであり、それは「ミラーレス」カメラにそのまま適用できる。と同時にデジタル一眼レフを出しているメーカーを意識した特許出願であると言える。もちろん、パナソニックが金輪際、一眼レフを作らない、と断言はできないが、可能性としては低い。この特許出願に興味のある方はPDFをご覧ください。
東芝は先日CFカード市場への参入を発表したばかりだが、こんどはUHS-I対応のマイクロSDHCカード、EXCERIA Type HDを12月20日から発売した。書き30MB/秒、読み95MB/秒で、容量は32GB、16GB、8GB。マイクロSDカードはおもに携帯電話に使われているが、今後はデジタルカメラにも採用されて行くだろう。 ![]() 神代植物公園で。フレアが出ているのを表現に使ってみた。フレアはパープル、ゴーストイメージはグリーンになることが多い。リコーGRデジタルIV、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。 ![]() ▲
by hinden563
| 2012-12-24 10:38
| デジタルカメラ
2012年 12月 23日
これからの「ミラーレス」カメラは像面位相差AFと像面コントラストAFによるハイブリッドAFが主流になるだろう、という予想を以前に書いた。実際に、ニコン1は位相差AFをメインにして、位相差AFで焦点検出できないような暗さではコントラストAFに自動切り替えされるようになっている。キヤノンEOS Mでは一眼レフのEOS Kiss X6iと同じように、像面位相差AFでピントのズレ方向とズレ量を検出し、あとはコントラストAFで合焦まで持って行く「ハイブリッドAF」方式だ。ソニーの「ファストハイブリッドAF」も同じように像面位相差検出を行って、最終的にはコントラストAFでピントを合わせる。ニコン1のAFシステムの元になったと思われる特許出願はこの日記の12月15日に紹介した特開2012-247723(12月13日公開)だが、同日に完全なハイブリッドAFと言える、別の特許出願がニコンから出されていた(特開2012-247613)。これによると、まず像面コントラストAFを起動して、そのデータから像面位相差AFの使用画素を決めて、像面位相差AFによる合焦を行う。同時にコントラストAFで、合焦の精度を検出する。この技術がニコン1に使われているかどうか不明だが、像面位相差AFの配置は以前紹介した特許出願とは少しちがう(図)。ただ、これはあくまでも実施例であり、実際には製品化された像面位相差AF73点、像面コントラストAF135点になったのかも知れない。あるいは、この特許出願は製品化されていないのかも知れないが、興味深い発明であると思う。ニコン1の場合にはイメージセンサーが1型と小さいので、AFの高速化(とくにコントラストAF)には有利であるが、APS-CサイズのソニーのNEX-6、NEX-5Rの「ファストハイブリッドAF」は同じAPS-CサイズのキヤノンEOS Mよりも早い。今後は測距の早さと精度の両方を競うようになって行くだろう。このニコンの別の特許出願はPDFでご覧ください。
パナソニック傘下の三洋電機は、デジタルカメラやムービーカメラ事業を担当している三洋DIソリューションズを2013年3月31日付けで、ファンド会社のアドバンテッジパートナーズの関連会社に売却をする。かつてはデジタルカメラの有名ブランドのひとつだったサンヨーが消えることになる。デジタルイメージング、いやデジタル事業全体が激烈な競争の最中にあることを象徴しているようだ。 ![]() 井の頭公園で。カメラのピクチャーエフェクトのひとつ、「ポスタリゼーション」を使ってみた。以前同じ場所で、ストレート撮影し、Photoshopでソラリゼーションをかけたが、かなり効果がちがうので、これはこれで面白い。ソニーNEX-6、E16~50ミリF3.5~5.6PZ、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、AWB、ISO100。 ![]() ▲
by hinden563
| 2012-12-23 14:42
| デジタルカメラ
2012年 12月 22日
ニコン1 V2は光学ローパスフィルター(OLPF)を省略していることが、デジカメWatchの取材でわかった(ここ)。V2は有効画素数が14.2メガピクセルで、V1の10.1メガピクセルのほぼ1.4倍に増えている。V2の画素ピッチは2.86マイクロメートルで、V1の画素ピッチ3.39マイクロメートルより大幅に小さくなった。画素ピッチが小さくなればなるほど、ナイキスト周波数は高くなるが、それ見合うだけ、レンズの解像力が高くなければ「折り返し歪み」が目立たなくなり、モアレの発生が実用上無視してもいいことになる。コンパクトデジタルカメラでOLPFが省略されているのは、画素ピッチが2マイクロメートル以下であり、それだけナイキスト周波数が高いので、レンズの解像力が追いついていないからだ。こうしてみると、また「ローパスレス」の大合唱(笑い)が始まりそうだが、ニコンはすべてをローパスレスにすることはないだろう。ナイキスト周波数とレンズの解像力の関係、そしてOLPFの性能のバランスを考えて、適材適所でOLPFのありなしを選択するものと思われる。OLPFの話題でもうひとつ注目されるのは、ソニーα99の「多点分離型」OLPFであり、放送用カムコーダーの技術を使ったものだという。OLPFと言えば、最初は2点分離型のニオブ酸リチウムや複屈折水晶を組み合わせたものが多かったが、有効画素数の増加でナイキスト周波数が高くなり、それに合わせてカットオフ周波数が高くなるから、4点分離型(2枚の複屈折水晶などを組み合わせる)方式が主流になってきている。ソニーα99はおそらく3枚かそれ以上のニオブ酸リチウム(または水晶)を組み合わせて、6点以上の分離(一種の偏光)をしているものと思われる。これにより、カットオフ周波数をナイキスト周波数に近づけると同時に、解像感を損なわないような光の分離方法をしていると想像される。ソニーはずっとOLPFを使うレンズ交換式デジタルカメラを作ってきたし、キヤノンもそうである(黎明期を除いて)。いっぽう、ニコンはD800EでOLPFを「無効化」する技術を使い、ペンタックスK-5IIsはOLPFのかわりにふつうの光学ガラスを置いて、ローパスレスと同等にしている。しかし、ニコン、ペンタックスリコーの両社とも、OLPFありの機種も用意して、ユーザーに選ばせるようにしている。そういう意味で、ニコン1 V2はOLPFなしの1機種しか用意しないという方向に踏み出したのは注目される。ただ、上述のように、ナイキスト周波数とレンズの解像力との関係でローパスレスにするかどうかを決めるわけであり、すべてのデジタルカメラがローパスレスに向かうと思うのは早計である。
ライカは中判(45×30ミリ)デジタル一眼レフのライカSおよび交換レンズ2種類の発売を決めた。ライカSは12月22日発売で252万円。交換レンズのバリオエルマーS30~90ミリF3.5~5.6ASPH.は換算24~72ミリに相当し、価格は110万2,500円。ズマリットS70ミリF2.5ASPH. CSは換算56ミリに相当し、レンズシャッター内蔵で、65万1,000円。なお、レンズシャッターを内蔵していないタイプもあり、523,740円。レンズは12月27日発売。35ミリ一眼レフと同様の感覚で使える唯一の中判デジタルカメラである。 ![]() 神代植物公園で。なぜか熊笹に目を惹かれる。広角レンズの定石を守って写してみた。最近、マイクロフォーサーズはこのカメラばかりで、たまにはPENシリーズを使おうと思っている。オリンパスOM-D E-M5、M14~150ミリF4~5.6、プログラムAE、JPEGラージファイン、AWB、ISOオート。 ▲
by hinden563
| 2012-12-22 10:10
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